ISDN規格を採用したNTT東西のINSネット(ディジタル通信モード)が、2024年1月に終了します。
「取引先から代替サービスについて確認があった」、「メインバンクが代替サービスの導入を発表した。早く対応しなければ」とお考えの企業様や、業務に直接影響のある総務や経理のご担当者様からは、次にどんなサービスを利用すればいいのかといったお問い合わせが寄せられています。そこでこのコラムでは、INSネットについて、そしてINSネットの後継となるサービスについて解説していきます。
INSネットとは、NTT東西が提供するISDN規格を採用した電気通信サービスです。
企業・自治体と金融機関との取引において、INSネットを使ったサービスは、パソコンバンキングとコンピュータバンキングの2タイプがあります。パソコンバンキングなのか、コンピュータバンキングなのかによって移行するサービスが異なるので、まずはどちらのタイプなのかを確認しましょう。
金融機関との取引において、専用ソフトをインストールしたパソコンから操作を行い、ANSER取引(残高照会や入出金明細の連絡などの金融取引)または全銀ファイル(全国銀行協会規定の「全銀データフォーマット」に準じたテキストファイル)伝送を行っている場合は、パソコンバンキングです。
パソコンからの操作ではなく、システムから自動で金融機関へ全銀ファイル伝送を行っている場合は、コンピュータバンキングになります。
【パソコンバンキングの後継サービス】
インターネットバンキング、もしくは銀行取引用の回線接続サービス・VALUXになります。取引先金融機関数が1~2行であれば、各金融機関のインターネットバンキングを選択することも可能です。しかし、取引期間数が3行以上であり、同一手順で複数の金融機関との取引を操作したい場合はVALUXをおすすめします。
VALUXをご利用いただくことで、高いセキュリティを維持できるだけでなく、複数の異なる金融機関へ同時ログイン・照会・振込が可能になります。銀行ごとに別々に行っていた業務を効率化できるというメリットが得られます。
VALUXをご利用いただくには、VALUXに対応した専用ソフトを、またはマルチバンクWebサービス・BizHawkEyeの利用が必要になります。
インターネットが利用できない場合は、閉域ネットワークサービス・Connecureをご利用いただくことでも後継サービスに移行することができます。Connecureからも接続可能なBizHawkEyeとの連携がおすすめです。
詳しくは、下記サイトをご確認ください。
VALUX https://www.valux.ne.jp/index.html
BizHawkEye https://www.bizhawkeye.ne.jp/index.html
Connecure http://nws.jp.nttdata.com/connecure/
【コンピュータバンキングの後継サービス】
コンピュータバンキングの後継サービスはAnserDATAPORTです。
複数の金融機関との安全な取引を実現するファイル伝送サービス・AnserDATAPORTで、総合振込、給与振込、賞与振込、口座振替(依頼・結果)にご利用いただけます。回線は閉域ネットワークサービス・Connecureで、INSネットと比べて大量のデータを高速伝送することが可能になります。
詳しくは、下記サイトをご確認ください。
AnserDATAPORT https://www.adp.ne.jp/company/?tab0
自治体様には、LGWAN(地方公共団体を相互に接続する行政専用ネットワーク)で接続可能なAnserDATAPORTのご利用をおすすめしています。
LGWANを利用するため新たな回線敷設は不要です※1。
※1 LGWAN接続にあたっては、NTTデータが自治体様向けに提供しているpufure(LGWAN接続サービス)の利用が必要になります。
pufureとは:https://www.adp.ne.jp/pufure/?tab0
INSネット(ディジタル通信モード)終了となる2024年1月まであと数年ありますが、早めに準備しておけば、日々の業務に支障が生じることなく余裕をもって代替サービスに移行することができます。
分からないこと、気になることがありましたら、お気軽にNTTデータまでお問い合わせください。
※ご利用の金融機関様が各サービスに対応しているかご確認ください。
VALUX 、
BizHawkEye 、
AnserDATAPORT
の各ホームページには取扱金融機関を掲載しております。
インターネットバンキングについてはご利用の金融機関様へお問合せください。